柳井市を「魅せる」(やないしをみせる)
山口県柳井市は、観光地と地方都市としての機能がJRの線路で分断されている。そこで改札口を地下に設け、観光客と市民が交流できる駅とした作品である。白壁が残る町並み風景を壊すことなくランドマークの場として成立するために、柳井金魚ちょうちん祭りで用いる民芸品を用い、空間化し室内空間をつくり、伝統工芸を学ぶ場所とした。地下の改札口から見上げると、巨大な金魚ちょうちんが空を泳いでいるようにうかがえる。柳井市の地図より周辺の道路をトレースするように地下通路のスロープの方向を決定するなど、なるべく形態の恣意性をなくし、金魚の建築化をめざした。
担当教員:広島女学院大学 細田 みぎわ 先生