SOSOGI( そそぎ )
― 旧曽木発電所遺構ホテルプロジェクト ―
ダム構築において一年の半分を水中に沈む遺構を用いてホテルを計画した作品。「透明な補強」と名付けられた構造グリッドは既存の耐震補強に対する強いアンチテーゼであり、季節限定の仮設ホテル計画はビジネスモデルの再構築が必要となる。可変的に配置された客室とカーテンによる間仕切りは、ホテルに必要な機能とは何かと問い詰める。この計画は評価者にとって恐るべき強敵であり、刺激の渦でもあろう。プレゼンテーションは全てを包み込んだ作者のイメージが強く支配し、機能やデザインをも覆い隠しているように思う。
担当教員:専門学校 ICSカレッジオブアーツ 宮原 輝夫 先生